(91)ブラジルの金髪女性が笑い話のネタに..

笑い話のネタ・金髪女性

笑い話のネタ・金髪女性

世界中のありとあらゆる人種が集まって形成されているブラジル社会は、いわゆる人種のルツボで、ブラジルに生を成せば、両親の国籍如何に関わらず、無条件でブラジル国籍が与えられるので、十人十色の肌、髪と目の色を持ち、千差万別の体型をした人たちが、皆同じ権利(と義務)を持ったブラジル人なのである。日本では、日本人といえば皆似かよった顔と体型をしていることが当たり前なので、ブラジルのこの現象は、日本の人たちにとっては少なからず奇異に感じられるかも知れない。

そんな国ブラジルは、人種はもとより、年令、性別、社会的地位、身体的特徴などに対して、いかなる差別をすることも、法律で厳格に禁止しており、違反者は禁固刑や罰金で、厳しく罰せられるので、建て前としては、人々はあからさまに差別を言動に表すことはない。しかし、一見、平和な国に見えるブラジルに、本当に差別がないかといえば、答えは「NO」で、折に触れてそれはチラチラと顔をだす。

loira gostosa Iその一例が、ブラジル人たちが好む「笑い話(ピアーダ)」で、ポルトガル人、日本人が格好の標的になって、よくネタにされるが、これはまぎれもなく一種の差別であろう。それと同じように「金髪女性」が笑い話のネタにされることが多いことは、外国では多分あまり知られていない。ただ、それを差別と目くじらをたてて、クレームをつけたり、訴えたりする人は皆無で、笑いとばしてしまうところが、ブラジル人らしいおおらかさの所以でもある。

ブラジルに在住する金髪は、ドイツ移民が多く入植した南部のリオ・グランデ・ド・スール州やサンタカタリーナ州に圧倒的に多いが、イタリア南部やロシアからの移民の子孫が多く住んでいる中央部のサンパウロ州やパラナ州にも結構多く見られる。パラナ州には、それ以外に、ポーランドやウクライナから移民が多く導入されたので、金髪のパーセンテージが高い。その他、東北部のペルナンブーコ州は、昔一時オランダによって占領されていた時期があったので、同州周辺にはその子孫の金髪が今でも多く見られる。それでも、全体的にはマイノリティーで、ブラジルでは、ラテン民族やアフリカ系、東洋系の黒髪を持つ人種が主流で、数的には圧倒的に多い。

そんな金髪女性たちが笑い話のネタにされる理由は定かではないが、ポルトガル人(鈍い)、日本人(ポ語が訛る)がターゲットになるように、黒髪が主流の社会で、頭の外見(髪の色)と同じように、中身も「薄い」という偏見からかも知れない。

金髪がネタになった「笑い話」の例をいくつか挙げてみよう。

loura I(その1)レストランで金髪女性がボーイを呼び、小声で耳打ちをした。

金髪「ねーボーイさん、オトイレはどちらかしら?」

ボーイ「反対側で…」

金髪女性はボーイの反対側の耳に口を寄せ「ねー、オトイレはどちらかしら?」

brasil_loura(その2)カウンセリングで精神科医が患者の金髪女性に訊ねた。

精神科医「あなた時々、誰からか、何処からなのか解らない声が耳に聞こえることがありませんか?」

金髪患者「はい、あります。」

精神科医「それはどんな時に?」

金髪患者「電話を受けた時です。」

loira-gostosa(その3)金髪の女性二人がショッピングセンターの駐車場で立ち話をしていた。すると突然一人が空を見上げてつぶやいた。

金髪A「あら見てごらん、真上の空にヘリコプターが止まったままでいるわ..」

金髪B「あっ、本当だ!もしかしてガス欠かしら?」
(その4)赤ん坊を抱えた金髪女性が薬局を訪れ、店員に小児用の体重計を使わせて欲しいと頼んだ。

Ana_Hickmann_(cropped)店員「あいにく、小児用は故障中ですが、大人用があるので、最初にママと赤ちゃんが一緒に乗って計り、次にママだけで計って、差を取れば赤ちゃんの体重がわかりますよ。」
金髪「それじゃー駄目だわ。」

店員「どうしてですか?」

金髪「だって私、この子のママでなく、叔母だから。」
(その5)二人の金髪美人が、夜の浜辺を散歩していた。

金髪A[ネーあなた、月と日本とどっちが遠いか知っている?]

金髪B「それは日本にきまっているわ。だって月は見えるけど、日本は見えないじゃない。」

loura japonesa統計によると、ブラジル国民の24%が、黒人またはその混血とされているが、金髪のパーセンテージは定かではない。それは、髪を染める人の数が多く、実数がつかめないからかも知れない。

ちなみに、ブラジルでは、勤勉で聡明ということになっている日系人女性が、髪の毛を金髪に染めているのにお目にかかることは先ず無い。理由は折角のポジティブな特徴を、台無しにしたくないからだ。

日本に行くと、頭を金髪に染めた若者たちをたくさん見かけるが、私には皆、なぜか間抜けに見えてしかたがない。                 (完)

mshoji について

兵庫県神戸市出身。1960年、県立神戸高校卒業後にブラジルに単身移住。サンパウロ・マッケンジー大学経営学部中退。貿易商社、百貨店でサラリーマンを経験後に独立。保険代理店、旅行社、和食レストランの経営を経て、現在は出版社を経営。ブラジル・サンパウロ州サントス沖グアルジャー島在住。趣味:ゴルフ、乗馬、社交ダンス、カラオケ、読書、料理。twitter:@marcosshoji
カテゴリー: (ル)ルーツの多様性 パーマリンク

(91)ブラジルの金髪女性が笑い話のネタに.. への1件のフィードバック

  1. kei より:

    はじめまして。私は日本に住んでいる32歳の日本人♀です。
    夫が日系ブラジル人で、将来、早ければ来年ブラジルに帰国することになっています。
    もちろん一緒に帰国するんのですが、私にとってブラジルとは、未知の国に近く、毎日インターネットで情報収集する日々です。
    その中でこちらのブログを見つけ、大変興味深く、また大変勉強になっています。
    これからもブログの更新楽しみにしています^^

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