(51)ブラジルの風俗界事情

女性は独立営業が主流

ブラジルにも売春禁止法が存在するが、ほとんどその効力は発揮されていないように思える。それは様々な形で、ブラジル全土でいわば公然のように行われているからだ。
日本のソープランドに当たる、いわゆる「置き屋」的な店は、通称「リラックス・センター」と呼ばれ、数名から数十名の美女たちを揃えている。入場するとロビーに案内され、一人一人全員と面通しした上で、パートナーを選択するシステムが一般的であるが、大規模な店になると写真で選択させられる場合もある。彼女たちは歩合制で仕事をするいわば従業員で、1時間または2時間のコースで料金が決められており、チップ以外の水揚げは店がピンハネするシステムになっているので、日本のそれと大差なく、意外性がなくて面白味も少ないが、その反面で、店が女性の健康管理に気を配っているので、比較的安心して遊べる。通常、午後2時頃から営業している。

プロフィール:金髪、157cm、48kg、H大好き、全てOK

それ以外は、個人営業というか、独立した形で商売をしている女性たちが圧倒的に多い。主流は、ガロッタ・デ・プログラマ(デイト・ギャル)とアコンパニャンテ(コンパニオン)と呼ばれる女性たちで、数多くあるインターネットの専門サイトを活用して、広報活動を行っている。サイトにアクセスし、髪の色、身長、体重、3サイズ、年令など自分の好みの条件をインプットしてクリックすると、該当する美女たちが顔写真入りで、ズラリと表れる。特定の女性をクリックすると、さらに数枚のセクシーなバディーの写真と、特技やセールスポイント(例えば、アナルOKなど)のコメントと共にモバイル番号が表示される。あとは電話をするだけだ。

この業界には、英語も話せて、教養レベルの高い女性たちが結構いて、そのものズバリも勿論OKだが、食事やパーティーまたは、旅行に同伴しても、TPOをわきまえ、全く違和感のない立ち振る舞いをするギャルたちも多くいるので、様々な付き合い方が可能である。
そんな容姿端麗で、教養もある女性たちが、この職業を選択している事情は個々様々であろうが、一つ共通点があるとすれば、セックスが何より好きなことであろうか。それは、彼女たちが客のどんなに淫らな要求にも拒まずに対応し、自らも積極的に快楽を追及することなどから容易に推察できる。逆に、敢てこのシステムの欠点を挙げれば、たまに広告と現物の容姿にギャップがあることだ。最もそんな場合は、キャンセルOKだ。ブラジルにはヤクザはいないし、怖わーいヒモのお兄さんが現れたりすることはまずないので、その点は割り切っても大丈夫だ。

業界の女性たちの、最も就労率が高いのは、夜8時ごろから営業となる、ボアッテとよばれるナイト・クラブである。根城となる店と女性たちの間に雇用関係はなく、時間と活動に制限がないので、男性と話がまとまると、その店で3杯のドリンクを空けて、売上げに協力するだけで、いつでもお持ち帰りOKだ。
女性たちは個人営業なので、それぞれ個性的な商売のポリシーを持っており、意外性があって面白い。

美女数百人が会するボアッテ

さて、そのボアッテであるが、日本から来て、初めてボアッテに案内された人は、先ずその雰囲気に完全に圧倒されてしまう。
200~300人は優に収容できるであろう大きなフロアーに、ステージがしつらえてあり、その上でほとんど全裸の若いギャルたちが十数人、音楽に合わせてセクシーに肢体をくねらせながらステップを踏んでいる。店内の数ヶ所に設けられたビデオモニターでは、ノーカットでモザイクなしのポルノシーンが途切れることなく放映されている。あちこちのボックス席では、ギャルたちがチップを貰って、個人的にストリップ・ショーを演じている。

ボーイに案内されたボックス席に腰を落ち着け、飲み物を注文すると、間もなくギャルたちが入れ代わり、立ち代りシナをつくってにこやかに挨拶に訪れる。ボアッテで働くギャルたちのセールスポイントはその容姿にあるので、どの娘も甲乙をつけがたいくらいセクシーで美人揃いだ。
人種のルツボ、ブラジルらしく、金髪からアフリカ系まで様々で、混血や東洋系まで揃っていて、実に多様性に富んでいる。しかも、年齢的に最も美しい20才前後の女性が圧倒的に多いので、好みのタイプのイメージが余程しっかりしていないと、目移りしてしまって選択は容易ではない。
ある日本人観光客が、アレもいい、コレにしようかと迷っているうちに、閉店の時間になってしまった、という話も決して大袈裟ではない。
こんな雰囲気で酒でも入り、その気にならない男性がいたらきっとホモがインポであろう。
夜も更けて零時を回り、突然室内が暗くなりステージにスポットライトが当たると、ショー・タイムだ。既にヌード状態のギャルたちが溢れている中で、ストリップ・ショーなど受ける筈もないので、ショーはそのものズバリの本番だ。

ショーが終わるころには、客たちはそろそろパートナーを誰にするか、決めねばならない。その時間になると、女性たちの誘いはガゼン積極的になる。弊店までの残り2時間で勝負をかけないと、その日はお茶を引くことになりかねないからだ。値段の交渉が、売り手市場から買い手市場に逆転するのは、この時間帯だ。相場は一気に3割方下がることもある。

ギャルの宣伝写真には後姿が多い。ブラジル人は女性を尻で選ぶからだ

彼女たちは、例外なく稼ぎが目的でそこにいるのであるが、みんな生き生きとしていて明るく、ビジネスを楽しんでいるように感じられる。生活のためにやむなく働いているという、暗い雰囲気はまったくない。事実、彼女たちが自分たちの職業にコンプレックスなど抱いていないことは、デイトしてみるとよく解る。売春をしているのではなく、セックスを楽しんでいるように思える。
明るく、自由奔放で、そして大胆なので、こちらもつられて自然とリラックスしてしまい、自分でも思いがけない体力を再発見することがある。
さて、ビジネスなので、当然支払いがあるわけだが、独立営業している女性と、そのつど話し合いで決めることになる。男性に好みの女性のタイプがあるように、彼女たちにも好みがあって、一応相場はあるが、客のタイプによって要求する金額が異なる。女性によっては、嫌いなタイプであれば断る場合もある(日本人が断られることは、まずない)。最初のデイトで、その女性が気に入って、リピートを希望する場合は、ケイタイ番号を貰っておけば、二度目はわざわざボアッテに出向く必要はなく、好きな時間に直接呼び出せる。

地方のギャルたちはおおむね素朴

地方都市にいくと、郊外に、昼は「リラックス・センター」、夜は「ボアッテ」といったフレックス・タイプの風俗店が必ず存在する。大概は、都心から少し離れたところにある庭付きプール付きの大邸宅で営業している。地方の女性たちは、大都会のプロたちより人情味があって、すれていないのでより気楽に遊べるし、相場も割安だ。
場所はタクシーの運転手に任せると、ちゃんと案内してくれる。
また、大概のシティー・ホテルでは、ポーターやボーイたちが女性情報を持っており、相談すると話をつないで、部屋に呼んでくれる。

ブラジルを訪れた日本人男性にとって、最も印象に残る思い出は、コーヒーでもサンバでもイグアスの滝でもなく、案外ボアッテとブラジル人女性であるかも知れない。 (完)

mshoji について

兵庫県神戸市出身。1960年、県立神戸高校卒業後にブラジルに単身移住。サンパウロ・マッケンジー大学経営学部中退。貿易商社、百貨店でサラリーマンを経験後に独立。保険代理店、旅行社、和食レストランの経営を経て、現在は出版社を経営。ブラジル・サンパウロ州サントス沖グアルジャー島在住。趣味:ゴルフ、乗馬、社交ダンス、カラオケ、読書、料理。twitter:@marcosshoji
カテゴリー: (ジ)人種差別がない, (ラ)ラテン気質は陽気 パーマリンク

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